そこにゲームがあるから

なぜゲームをするのか? そこにゲームがあるからだ。

カードゲームの運要素について

ハースストーン って運要素あるよね? という聞かれ方をしたので、どういうところにカードゲームのバランスと面白さがあるのか考えてみた。自身のカードゲーム経験としてはMtGとハースストーン 位しか無いが…。

 


カードゲームは不完全情報ゲームであり、盤面の情報は両プレイヤーの知るところではあるが、相手の手札やデッキになんのカードが入っているのかというところまでは分からない。

相手のクラスが何で何マナ溜まっているからどういう行動をしてくるのかというのは共通の盤面に開示されているのである程度まで絞れ、あたりをつけることは可能だ。そこに一つゲーム性がある気がする。

要はチェスや将棋、囲碁というよりも麻雀やトランプに近いゲーム性ということかと思う。確率を考慮して、相手が取る行動を予測し、確率の高いことを予測して戦う。トレーディングカードゲームも基本セットとこれとこれが使える、といったように環境が限定されるので、環境の中にどういうカードが存在し、どういうカードが使われやすく、また強いのかという情報はプレイを通じて覚えていく。

デッキの流行もあるので、その時に流行っているデッキのレシピを知っておいて、その情報をもとに戦うこともできる。そういうデッキが巷に溢れているのなら対策となるカードをこちらにも投入しておくのだ。

 


トレーディングカードという要素もまたゲームである。

今持っているカード資産からどれだけ強いデッキが作れるのか、といったことを考えるのも楽しい。トーナメントなどに出るようなレベルになると、現状の環境の中で全てのカードを対象に検討しないといけないが、それは最終的な状態であって、「トレーディング」カードゲームを楽しんでいるとは言わず、カードゲームの部分のみを抜き出して楽しんでいるということになる。

最近だとネットで情報が溢れているのもあって、強いカード、強いデッキというのはどういうものかというのが情報として調べられるし、そのプレイングも動画などで学ぶことが可能だ。それはそれで強くなるのはもちろんだが、過程を楽しまず「強くなること」のみを最適化して目的とした手段となる。

 


ゲームは楽しんでやるものだとおもっているので、勝つためにやっているゲームは楽しさよりも苦しさが強く出てきてしまうように思う。プロゲーマーの方達はその苦しい状況の中で戦っていると思う。

もちろんその苦しさを乗り越えて勝った時、何か大会などで結果が出た時はとびきり嬉しいだろう。でもそれってゲームを楽しむ楽しさとは違う楽しさだよね? と思ってしまう。そういう意味ではプロゲーマーは本物のアスリートだ。

 


話がそれた。

カードゲームのゲームとしての楽しさとして、盤上を見てのプレイングがまさにゲームである。どのミニオンに何点与えることで倒せるのか手持ちのカードとマナを何点消費して相手が何マナで出したミニオンを除去できるのか、損得や効率を考えて相手のライフを削りきることを目的としていて、このターンで削りきれた事に後から気づいて、悔しい思いをすることもある。

ダメージにランダム性がある呪文を使って1点足りない時などもあるが、そこはまぁ割り切って考えるしかない。

 


確率が左右するゲームであったとしても、その確率をどれだけ高められるか、というのもゲームだし、起こる確率の低いアクションにたいして祈るのもまたゲームであるように思う。